眠気が起こるのは?眠気が糖分の摂取と大きく関係するのですが、必要な糖分が不足し、低血糖が起こることによって眠気も起こるのです。ヒトの神経は中枢神経系と末梢神経系に分けることができます。中枢神経は脳と脊髄から構成されています。 中枢神経は眼や耳から入ってくる全ての情報を統合し、体を動かす筋肉に伝えます。 末梢神経は体性神経(運動と感覚を司る)と自律神経(消化や吸収などの生命維持の基本となる働き)の2種類があります。 低血糖症状の現れ方について 一般に低血糖症状は、自律神経症状と中枢神経症状とに分けられます。 血糖値が急激に下がる時は自律神経症状が強く、血糖値が緩やかに下がる時は中枢神経症状が強く出ます。 (1)中枢神経症状 意識の混乱、おかしな行動、集中力の散漫、眠気、発語困難、頭痛、複視、けいれん、昏睡などです。 (2)自律神経症状 空腹、発汗、震え、不安、動悸、口唇乾燥などです。自律神経症状は主にインスリン拮抗ホルモンの作用によります。インスリン拮抗ホルモンとは、低血糖になると分泌が亢進するホルモンで、アドレナリン、グルカゴン、コルチゾール、成長ホルモンなどがあります。 その他に、無自覚性低血糖があります。本人が低血糖症状を発しない、他人の介助を必要とするものをいいます。 低血糖をしばしば起こしていると、中枢神経や自律神経の症状を起こす閾値(それを超えると症状を起こす値)が低下してしまい、インスリン拮抗ホルモンの反応も低下するためといわれています。糖尿病神経障害が存在したうえに無自覚性低血糖が起きると、生命に危険を及ぼすこともあります。 糖分摂取で眠気が起こる仕組み 糖分は体内に入るとブドウ糖となり、エネルギーとして利用されています。 特に脳は、ブドウ糖をエネルギー源として利用するため、体内の糖が不足すると十分な活動ができなくなります。空腹になると頭がぼーっとするのはそのためです。 体内の糖分が不足すると、身体は生命の危機として脳を守ろうとします。脳は全体の18%ものエネルギーを消費するため、眠気を起こして睡眠をとることで脳を休ませることで、エネルギー回復を図るのです。 ところが、糖分をとればとるほど眠気が起こるのはなぜでしょう。 人間の身体は糖分をとれば誰でも血糖値が上がります。健康な人であれば、血糖値が上がればインスリンというホルモンが出て、安定した状態まで血糖値を下げようとします。しかし、日々、糖分をとっているような生活が続くと、インスリンが過剰な反応をするようになります。そして、低血糖になり眠気が起こるのです。 眠気を起こすだけじゃない低血糖の危険性 日本人の多くは糖分の摂り過ぎに気が付きにくい食生活を送っています。外食やお惣菜の多くに、砂糖が使われているからです。 しかし、低血糖は眠気を起こすだけではありません。糖分には中毒性があるのでやめられなくなります。また、血糖値を下げる機能はインスリンだけですが、血糖値を上げる機能はいくつかあります。 これは人間が飢餓時代を経験し、血糖値が上がりすぎるという経験が少ないためです。そのため血糖値が下がると上げる機能には長けています。血糖値を手っ取り早く上げるのは「アドレナリン」です。闘争ホルモンと言われるアドレナリンが低血糖時に分泌されイライラを感じさせ興奮しやすくなります。 空腹時に起こるイライラはアドレナリンによるものです。また、同時に分泌されるノルアドレナリンは落ち込みやすくなり、ネガティブな反応を起こします。これらの反応によってウツのような症状になったり、場合によっては凶暴性が強くでて、いわゆる「キレる」状態になる人もいます。 眠気予防!低血糖を防ぐ3つの対策 正しい食事のとり方を実践して眠気を予防しましょう。 •炭水化物だけ、糖分だけの食事にしない。 •最初の一口は野菜かお肉をーー血糖値の急上昇を避けられます。 •小まめな間食で血糖値の安定をーータンパク質は血糖値の急上昇がなく、また長時間安定したエネルギーを確保してくれます。 また、血糖値の上下は健康な人であれば2時間程度です。この2~3時間ごとに間食をすることで、低血糖を起こさずに安定させることができます。 間食にはBCAAを摂りましょう。特に運動による筋たんぱく質の分解を防ぐために運動直前にBCAA(必須アミノ酸であるバリン、ロイシン、イソロイシン)を摂取しましょう。特に高齢者はウォーキングの前に摂りますと元気が実感できますよ。
・疲労回復 ・集中力アップ ・筋たんぱく質の分解を防ぐ その結果、トレーニングなどの内容充実につながります。運動をする前やプレゼンの前が効果的またダイエットにもつながります。 |